巻爪、陥入爪の治療には、手術的な治療と手術をしない保存的治療があります。保存的治療には、マチワイヤーによる爪の矯正治療があります。当院では症例によって、マチワイヤーによる巻爪、陥入爪の治療と、手術的な治療を選択して行っております。
陥入爪(かんにゅうそう)とは
深爪や巻き爪が原因で爪周囲の炎症を起こす疾患であり、非常に痛みを伴う病気です。治療方法は抗生物質や鎮痛剤の内服では治りません。まずは物理的に炎症の原因を取り除かなければなりません。
左の様に爪の角が皮膚に食い込むために生じるため、痛みが生じます。
強い肉芽が形成されている場合には局所麻酔下に肉芽を切除し、パイプを入れたり(下図)アルミホイルを入れて炎症を和らげます。保険診療です。
巻き爪とは
左図の様に爪が内側に巻くことで、爪が肉に刺さり、症状を起こす病気です。
ワイヤー治療とは
治療にはマチワイヤー(形状記憶ワイヤー)という針金を使用します。これはまっすぐに戻ろうとする特殊な針金の力を使って、爪を平らな形に矯正する治療です。2mm程度伸ばした爪に2つの穴をあけワイヤーを通して固定して、この状態で1~2ヶ月爪を伸ばしていき徐々に爪を矯正していく治療法です。爪が伸びたらワイヤーごと爪をきることを繰り返すことで、多くの場合巻き爪の改善がみられます。
ワイヤー挿入時
二ヶ月後
この治療のメリットはなんと言っても痛みがないことです。治療したその日から運動はもちろん、お風呂にも入れます。治るのには多くは数ヶ月必要です。ただ痛みは数日で軽快することがほとんどです。炎症が強く、肉芽が形成されている場合や、爪が短く、ワイヤーを通せない場合まずはパイプやアルミホイルで痛みや炎症を和らげ、爪が2mmほど伸びた後にワイヤーを挿入します。爪矯正では正常な形態に爪を戻しますが、正常な爪になっても、原因があれば再発します。原因は深爪、合わない靴、ぶつけた時で、まれに先天性もございます。再発しても、再度、爪矯正を希望される患者さんがほとんどです。
爪が伸びた状態でないとワイヤーの挿入は難しいですし痛みも伴いますのでワイヤー処置の際は爪を切らずに伸びた状態でご来院ください。
手術治療について
指に局所麻酔をして肉に刺さっている爪の端の部分を約5mmほど切除します。切除した爪の根本をフェノールという薬品で処理し、その部分の爪を生えづらくする治療です。痛みはすぐに良くなりますが、数日間はお風呂に入れず、数回の通院が必要になります。また、再発の可能性があります。ワイヤーを入れる治療には健康保険が適応にならないため、自費診療となってしまいます。
1趾の治療(自費診療)
- 初診の9,000円 (初診4000円、マチワイヤー4000円、処置1000円/趾)
- 再診の場合 2,500円 (再診1500円、処置1000円/趾)
マチワイヤーは4回位使用できるため、1回購入すると、使用できる間は料金はかかりません。
マチワイヤーを入れる治療以外は保険診療となりますので保険証ご持参下さい。
尚、同日の保険診療での治療はできませんのでご了承下さい。
保険適応の手術
- 3割負担 5,500円
- 1割負担 2,000円 約2週間の治療
受付について
受付時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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08:30~11:00 | ◯ | ◯ | ◯ | 休 | ◯ | ◯ |
14:00~17:00 | ◯ | 休 | 休 | 休 | 休 | 休 |
受診希望の方は、TEL 0179-23-0805 または受付窓口にお申し出下さい。